こんばんは。
元証券マン山田(@investingstock4)です。
今日はauカブコム証券について書きます。
12月9日(月)、日経電子版にauカブコム証券が信用取引の金利を引き上げるという記事がありました。
さすがカブコム証券。
やる事が早いですね。
今回はauカブコム証券が信用取引の金利を引き上げた事について解説をしていきます。
タイトルは、「auカブコム証券が信用取引の金利を引き上げ、手数料無料化の弊害と業界の流れ」です。
目次
auカブコム証券が引き上げを発表した信用取引の金利とは?
そもそも信用取引とは何か?
信用取引とは証券会社からお金を借りて、株の売買ができる取引です。
現物取引は証券会社に預け入れた資金のみで株の売買をしますが、信用取引は証券会社からお金を借り入れて、そのお金を基に売買ができます。
現金、株式、投資信託や債券などを担保とする事ができ、その担保価値の約3倍の資金を借り入れて取引ができます。
わかりやすく説明すると証券会社からお金を借りるわけなので借金と同じですね。
そしてもちろん金利がかかるわけです。
これが信用取引の金利です。
この信用取引の金利ですが金融の自由化以降、ネット証券の大切な収益源となっています。
クレジットカード会社、消費者金融が儲かるように、金貸しビジネスは儲かります。
対面証券とは違い、売買手数料が激安なので、その差を埋めるために信用取引の金利で儲けようといった考えです。
auカブコム証券が信用取引の金利を引き上げた。なぜ?
●信用取引の金利を引き上げると収益が上がる事。
●信用取引の金利を気にしている投資家は少ないので、引き上げても影響が出にくい事。
この二つでしょう!
しかもauカブコム証券は、いち早く、日本株式の売買手数料の完全無料化を表明しています。
人間どうしてもプラスの面に目がいってしまうので手数料無料につられて、auカブコム証券で口座開設をする人は増えそうですね。
しかし
手数料無料バンザーイ!!!
ではありません!
ビジネスには表があれば、裏があります。
「なぜグーグルはアンドロイドというOSを無料で開放しているのか?」
「価格コムはなぜ、値段順で様々な商品を紹介しているのか?」
「なぜ毎月100万円も儲かるロジック、方法を教えてくれる情報商材が数万円で売られているのか?」
みんな同じです。
auカブコム証券もタダで日本株式の売買手数料を無料化しているわけではありません。
売買手数料を無料にする代わりに、この信用取引の金利で収益維持、収益向上を狙っているわけです。
これは完全なる手数料無料化の弊害と言えましょう。
SBI、楽天、マネックスなど他のネット証券の動きは?
各社手数料無料化を考えているそうです。
現在、表明しているのは部分的、条件付きで手数料無料といった形ですが、各社、日本株式の売買手数料の完全無料化に走るでしょう。
証券会社のメイン収益である売買手数料を無料化し、その裏で信用取引の金利を引き上げる。
先日の記事、
株式、投資信託の手数料無料化へ 。SBI証券、カブドットコム証券、松井証券、マネックス証券はどうなる??
でも書きましたが
「顧客に見えずらい部分の手数料で稼ぐ流れに着地すると予想します。」
これは金融業界の過去の歴史を調べればわかる事です。
ネット証券、儲けのポイント
●投信の信託報酬
●信用金利
●法人向けの節税商品
●相続贈与用の節税商品
●ラップ口座
●PTSなど
投資信託の信託報酬は非常に見えにくいコストの代表例ですよね。
一日当たりの信託報酬は少額ですが年率換算すると結構取られています。
今でこそOP型の投資信託は手数料が高いと言われる方が多くなり、コストの安いETFをお勧めする人が増えてきましたが、みんな知らず知らずのうちに大金を支払ってきました。
話がそれましたが、
ちなみに米国大手証券のチャールズ・シュワブは信用取引の金利を約7.5%~9.3%にしています。
米国と日本では金利が違う為、単純には比較できませんがauカブコム証券は引き上げて約4%なので大きな差があります。
無料化という言葉に踊らされず、その行動の真の目的を考え、知る事がとても大切です。
そして、その業界の流れを考えると、auカブコム証券で口座開設をしたり、メインの取引口座にしても良いと思います。
どこもこの流れに追随してくると思うので多少の時間差はあれど、どこも同じような水準に落ち着くはずです。
また、auカブコム証券は過去の歴史を遡ると、何でも一番最初に挑戦したがる証券会社です。笑
そういった意味でカブコム証券は私がオススメする証券会社の1つと言えます。
auカブコム証券で口座開設を考えている方は、googleで検索して、口座を開設してみてください。
ちなみに私も口座を持っています。
今日はここで終わりです。
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